ベトナム料理

ベトナム(ヴェトナム)料理といえばこれ!私のおすすめする料理20選

Vietnamese cuisine

ベトナム料理と聞くと「フォー」や最近日本でも人気の「バインミー」などを思い浮かべる方が多いと思います。(参考文献:Street food in Viet Nam: Your Top 10 dishes|Vietnam National Authority of Tourism (VNAT))

ヘルシーで美味しいベトナム料理の人気はこれからも高まっていくと思います。

この記事では、ベトナムと6年の関わりがある私がおすすめするベトナム料理についてご紹介していきます。

ベトナム料理といえばこれ①フォー(Pho)【朝食向き・香草やさしめ】

ベトナムの国民食といえば、鶏や牛のだしが効いた米粉麺。

あっさりとしていて、朝食にもぴったりです。

私の中でも朝ごはんに食べるというイメージが強いくらい、朝食の食卓にあります。

ライム、唐辛子、魚醤(ヌックマム/ナンプラー)で味を調整するのが現地流。

香草が苦手な方も、卓上で量を調節できるので安心です。

ベトナム料理といえばこれ②バインミー(Bánh mì)【テイクアウト向き】

軽くて細身のバゲットに、レバーパテや野菜、肉などを挟んだベトナムのサンドイッチ。

手軽に食べれて、街中にもバインミーを売っている屋台があるので、見た目よりも軽い食感で、テイクアウトして片手で気軽に食べられます。

私がおすすめなのは卵とソーセージたっぷりのバインミー。

辛さはチリソースで自由に調整できます。

ベトナム料理といえばこれ③生春巻き(Gỏi cuốn)【前菜/野菜多め】

ライスペーパーで海老や豚、野菜を巻いた、ヘルシーで新鮮な一品。

揚げ物が多い食事の合間に、口の中をさっぱりとリセットするのに最適です。

甘酸っぱいヌクチャムや濃厚なピーナッツ味噌、2種類のタレを試してみるのがおすすめです。

ライスペーパーを使った料理の代表格と言えます。

特に南部地方で有名です。

ベトナム料理といえばこれ④ブンチャー(Bún chả)【つけ麺スタイル】

ハノイ名物のつけ麺スタイル。

炭火で焼いた香ばしい豚肉を、甘酸っぱいタレにくぐらせ、冷たい米麺やハーブと一緒に味わいます。

ハノイのオバマブンチャと言えば知っている観光客の方も多いかもしれませんね。

焼き目の香ばしさとハーブの清涼感が絶妙なバランスです。

ベトナム料理といえばこれ⑤ブン・ボー・フエ(Bún bò Huế)【辛旨スープ】

ベトナム中部フエ発祥の、力強い辛さが特徴の麺料理です。

レモングラス香るスープとピリッとしたチリオイルが食欲をそそります。

注文時に辛さを控えめにしたり、卓上の唐辛子で好みの辛さに調整することもできます。

ベトナム料理といえばこれ⑥バインセオ(Bánh xèo)【シェア向き】

米粉とターメリックの生地に海老や豚、もやしを挟んで焼いた、パリパリの鉄板料理。

ハサミで切り分けてレタスやハーブで包み、タレにつけて食べます。

大人数でシェアするのにぴったりです。

ベトナム料理といえばこれ⑦フーティウ(Hủ tiếu)【魚介だし】

南部で愛される、豚骨や干し魚介のだしが効いた甘みのあるスープ麺です。

汁ありと汁なしがあり、特に汁なしはタレを麺に絡めてから、別添えのスープを交互にすするのが特徴です。

ベトナム料理といえばこれ⑧コムタム(Cơm tấm)【がっつり定食】

「砕け米」を使ったご飯に、豚肉のグリルや卵、野菜を乗せた、南部ならではのボリューム満点な定食です。

甘じょっぱいタレを全体にかけて混ぜながら食べると、食欲が止まりません。

日本人の方にも食べやすい料理です。

ベトナム料理といえばこれ⑨チャーカー・ラーボン(Chả cá Lã Vọng)【香草好きへ】

白身魚をターメリックで炒め、たっぷりのディルとネギを合わせたハノイの鍋料理。

熱々の魚を米麺やハーブと一緒に楽しみます。

爽やかなディルの香りが好きな方にはぜひ試してほしい一品です。

ベトナム料理といえばこれ⑩(Chè)【全国・食後の甘味】

豆や芋、果物、寒天などをココナッツミルクと混ぜて楽しむ、種類豊富なデザートです。

冷たい氷入りから温かい生姜シロップ仕立てまであり、一年を通して楽しめます。

街中でもよく食べている人達を見掛けます。

ベトナム料理といえばこれ⑪ 黄金色の誘惑、揚げ春巻き『チャーゾー』

豚ひき肉と海老の旨味がぎゅっと詰まった餡をライスペーパーで包み、香ばしい黄金色に揚げた、ベトナム料理のスター選手。

二度揚げすることで生まれるサクサクとした軽快な歯ざわりと、中から溢れ出すジューシーな肉汁のコントラストがたまりません。

みずみずしいレタスやハーブでくるりと巻いて、甘酸っぱい魚醤だれ「ヌクチャム」にたっぷり浸すのが本場の流儀。

キンキンに冷えたビールを片手に、この黄金色の誘惑に身を委ねてみませんか。

ベトナム料理といえばこれ⑫ 絹の舌触り、朝を彩る蒸しクレープ『バインクオン』

向こう側が透けるほど薄く蒸しあげられた、ふるふると震える米粉の生地。

その繊細なヴェールに包まれているのは、キクラゲの食感が楽しい豚ひき肉の餡。

香ばしい揚げエシャロットとベトナムハムが彩りを添え、全体を甘酸っぱいヌクチャムが優しくまとめ上げます。

現地の朝食の定番であり、その絹のような口どけは、一日の始まりを穏やかに告げてくれるはず。家庭のフライパンでも再現できる、素朴で優しい味わいです。

ベトナム料理といえばこれ⑬ 炭火の薫りが食欲をそそる、絶品混ぜ麺『ブンティットヌン』

炭火でじっくりと炙られ、甘辛いタレが香ばしく焦げた豚焼肉。

その主役を、つるりとした喉越しの米麺「ブン」と、シャキシャキの生野菜、そしてミントや香草といったフレッシュハーブが引き立てます。

器の底から全体を大胆にかき混ぜ、甘酸っぱいヌクチャムを回しかければ、甘味、酸味、塩味、そして香りが一体となった絶妙なハーモニーが口いっぱいに広がります。

揚げ春巻き(チャーゾー)をプラスすれば、食感のアクセントと満足感が加わり、忘れられない一杯になるでしょう。

ベトナム料理といえばこれ⑭ 古都ホイアンの魂、唯一無二の混ぜ麺『カオラウ』

かつて貿易港として栄えた古都ホイアンでしか味わえない、伝説の一杯。

この街の井戸水でなければ出せないと言われる、伊勢うどんにも似た独特の強いコシを持つ太麺がその主役です。

甘辛く煮込まれた柔らかな豚肉、風味豊かなハーブ、そして食感のアクセントとなるクリスピーな揚げせんべいが、少なめのタレと絡み合います。

よく混ぜて啜れば、異国の情緒と街の歴史が溶け込んだような、奥深い味わいが広がります。

ホイアンを訪れたなら、この一杯を食さずして帰ることはできません。

ベトナム料理といえばこれ⑮ 具材の饗宴! 中部を代表する汁なし麺『ミークアン』

鮮やかなターメリックイエローに染まった平打ち麺が目を引く、ベトナム中部の魂ともいえる一杯。

器の中には、豚肉、海老、うずらの卵、香ばしいピーナッツ、そしてたっぷりのハーブがひしめき合い、まるで宝石箱のような賑やかさです。

ほんの少し注がれた濃厚な出汁と全体をよく混ぜ合わせ、パリパリの胡麻せんべい「バインチャン」を大胆に砕き入れれば、香ばしさと食感のクライマックスへ。

辛党なら、唐辛子ペースト「サテ」をひとさじ加え、自分だけの一杯を完成させてください。

ベトナム料理といえばこれ⑯ 蟹の旨味とトマトの酸味、魅惑のスープ麺『ブンリエウ・クア』

トマトの鮮やかな赤色が食欲をそそる、蟹出汁のスープ麺。

主役は、淡水ガニの身と味噌をすり潰して固めた、ふんわりとした食感の「リウ」。

この蟹の濃厚な旨味とトマトの爽やかな酸味が見事に調和し、奥深い味わいを生み出しています。

揚げ豆腐や豚の血を固めた「ティエット」が加わり、発酵えび味噌のコクが後を引きます。

ライムを搾ってキレを出し、唐辛子油で辛味を加えれば、味のレイヤーが幾重にも重なる、複雑でやみつきになる一杯が完成します。

ベトナム料理といえばこれ⑯ 古都フエのエレガンス、可憐な一口おやつ『バインベオ』

小さな白い花びらが咲いたような、愛らしい見た目の古都フエ名物。米粉を溶いた生地を小さな盃で蒸しあげた、つるんともっちりした食感が魅力です。

トッピングには、旨味たっぷりの干しエビのそぼろ、香ばしいネギ油、そしてカリカリに揚げた豚皮。

甘じょっぱい魚醤だれをひとさじ垂らして、スプーンでそのままつるりと口へ運べば、軽やかな口福が訪れます。

あまりの美味しさに、つい「もう一皿」と手が伸びてしまう、エレガントなフィンガーフードです。

ベトナム料理といえばこれ⑰ カリッ、ふわっ! 南部の小さな太陽『バインコット』

たこ焼き器のような専用の鉄板で焼き上げる、南部の港町ブンタウ発祥のソウルフード。

ココナッツミルクを効かせた米粉の生地に、プリプリの海老がちょこんと乗った姿は、まさに一口サイズの小さな太陽。

外側はカリッと香ばしく、中はふんわりとろけるような食感のコントラストが絶妙です。

たっぷりの新鮮なハーブやレタスで包み、甘酸っぱいヌクチャムにダイブさせて頬張るのが正解。

熱々の焼き立てをハフハフしながら楽しむ時間は、至福のひとときです。

ベトナム料理といえばこれ⑱ 一度ハマれば虜になる、魅惑の香りと旨味『ブンダウ・マムトム』

これぞベトナムの食の奥深さ。熱々の揚げ豆腐、しっとりとした茹で豚、そして山と盛られたフレッシュハーブを、米麺と一緒にいただく個性派プレート。

この料理の心臓部であり、好き嫌いが分かれる最大の魅力が、強烈な香りを放つ発酵えび味噌「マムトム」です。

ライムと砂糖を加えて、ふわふわに泡立つまでかき混ぜるのが美味しくいただくための儀式。

独特の香りはまろやかになり、旨味だけが際立ちます。この未知なる味の扉を開ければ、あなたもきっとディープなベトナムグルメの虜になるはず。

ベトナム料理といえばこれ⑲ 肉汁ジュワッ! ご飯がすすむサイコロステーキ『ボー・ルックラック』

「ルックラック」とは、ベトナム語で鍋を「振る」という意味。その名の通り、熱した中華鍋で角切りの牛肉をリズミカルにシェイクしながら一気に炒め、肉の旨味を閉じ込めた一皿です。

オイスターソースと黒胡椒が効いた甘辛いソースが、香ばしく焼き付けられた牛肉に絡みつき、食欲をダイレクトに刺激します。

肉汁を逃さないミディアムレアに仕上げるのが美味しさの秘訣。

フレッシュなサラダと炊きたてのライス、そして半熟の目玉焼きを添えたワンプレートは、まさにパワーランチの決定版です。

ベトナム料理といえばこれ⑳笑顔が集う、囲む幸せ『ラウ(Lẩu)』

ベトナムの夜が更け、人々が集う場所に必ずと言っていいほど登場するのが、この『ラウ』、すなわちベトナム式の鍋料理です。

テーブルの中央でぐつぐつと湯気を立てる鍋を、色とりどりの新鮮な食材がぐるりと囲む光景は、食事の始まりを告げる祝祭の合図。仲間と、家族と、大切な人たちと鍋を囲み、語らいながら楽しむのがベトナム流です。

ラウと一言で言っても、その世界は無限に広がります。魚介の旨味が凝縮した酸っぱ辛いものから、滋味深いヤギ肉の鍋、トマトの酸味が爽やかな蟹鍋まで、地域や家庭ごとに秘伝のスープが存在します。薄切りの牛肉をスープにくぐらせて火が通った瞬間を頬張り、プリプリの海老やシャキシャキの野菜を好みのタレで味わう。同じ鍋に箸を伸ばす時間は、何にも代えがたい一体感を生み出します。

これだけ覚えれば安心!旅先で役立つベトナム語フレーズ

日本語ベトナム語(読み方)
量を少なめにCho tôi phần nhỏ.(チョー トイ ファン ニョー)
辛さ控えめÍt cay thôi.(イッ カイ トイ)
香草(パクチーなど)抜きKhông rau mùi.(ホン ザウ ムイ)
持ち帰りMang về.(マン ヴェー)
氷なしKhông đá.(ホン ダー)
おすすめは何ですか?Món nào ngon?(モン ナオ ゴン?)

ベトナムグルメの素朴なギモン Q&A

Q1. 香草(ハーブ)が苦手でも楽しめますか?

A. はい、もちろんです。多くの料理では、香草は別皿で提供されるため、自分で量を調整できます。まずは香草を入れずに味わい、少しずつ試してみるのがおすすめです。フォーやコムタムは、比較的香草がマイルドで挑戦しやすいですよ。

Q2. 辛いものが苦手です。どれを選べばいいですか?

A. ご安心ください。辛くない料理もたくさんあります。フォー、生春巻き、バインセオ、コムタムなどは基本的に辛くありません。ブン・ボー・フエのような辛い料理も「辛さ控えめ(Ít cay)」と伝えれば調整してもらえます。

Q3. 屋台の衛生面が心配です…

A. 多くの人で賑わっている人気店を選ぶのがポイントです。地元の人々が絶えず訪れる店は、食材の回転が速く新鮮である証拠。心配な方は、しっかりと火が通った加熱調理中心のメニューを選び、ドリンクの氷が気になる場合は「氷なし(Không đá)」と注文すると良いでしょう。

Q4. 初めてのベトナム旅行、まず何から食べるべき?

A. 迷ったら、このモデルコースはいかがでしょう?

  • 朝: 「フォー」で優しく一日をスタート。
  • 昼: 「バインミー」をテイクアウトして、観光しながら手軽にランチ。
  • 夜: みんなで「バインセオ」や「ブンチャー」を囲んで乾杯!
  • 食後: 「チェー」で甘い締めくくり。

まとめ:ベトナム料理といえばは人それぞれ

ベトナム料理と聞いて思い浮かべるものは、人それぞれでしょう。

北部のハノイでは、やさしい味わいのフォーやつけ麺スタイルのブンチャーが愛されています。

一方、南部ホーチミンでは、スパイシーで力強いブン・ボー・フエや、豚肉のグリルを乗せたコムタムが人気です。

さらに、軽食として人気のバインミーや、ヘルシーな生春巻き、デザートのチェーなど、その種類は多岐にわたります。

地域や食文化によって特徴が大きく異なるため、誰もが自分のお気に入りを見つけられるのがベトナム料理の魅力です。

ぜひ、自分だけの「これぞベトナム料理!」を見つけてみてください。