ハオハオラーメンはベトナムの国民食!どこで売っているのかについて
ベトナム旅行のお土産として、あるいは現地のスーパーマーケットで見かけるピンク色のパッケージが印象的なインスタント麺をご存じでしょうか。
それは「ハオハオ(Hao Hao)」と呼ばれるラーメンで、ベトナム国内では知らない人がいないほどの知名度を誇ります。
本記事では、ベトナムの国民食とも言えるハオハオラーメンの魅力や味の特徴、そしてベトナム現地や日本国内での入手方法について詳しく解説します。
ハオハオラーメンとは?ベトナム人の“国民食”インスタント麺
ハオハオラーメン(Hảo Hảo)は、日本のエースコックの現地法人である「エースコックベトナム」が製造・販売しているインスタント麺です。
2000年の発売以来、圧倒的なシェアを維持し続けており、ベトナムのスーパーマーケットやコンビニエンスストア、街角の小さなキオスクに至るまで、置いていない店を探すのが難しいほど普及しています。
商品は袋麺タイプとカップ麺タイプの両方が展開されていますが、一般的に「ハオハオ」と言えば袋麺、特にピンク色のパッケージが目印の「エビ酸っぱ辛い味(Tôm chua cay)」を指すことがほとんどです。
その手軽さと親しみやすい味から、学生の夜食や社会人のランチ、小腹が空いたときのおやつとして、ベトナム人の生活に完全に溶け込んだ存在となっています。
名前「Hảo Hảo」の意味
商品名である「Hảo Hảo(ハオハオ)」は、漢字で書くと「好好」となり、ベトナム語で「良い良い」「とても美味しい」といったポジティブな意味合いを持ちます。覚えやすくリズムの良い響きと、食欲をそそる鮮やかなピンク色のパッケージ、そして大きなエビのイラストは、ベトナムの食卓におけるアイコンとして定着しています。
ハオハオラーメンの味の特徴と人気フレーバー
ハオハオラーメンがこれほどまでに愛される理由は、その独特の味付けにあります。
定番フレーバー「エビ酸っぱ辛い味(Tôm chua cay)」
最もポピュラーなのが「エビ酸っぱ辛い味」です。これはエビのダシが効いたスープに、酸味と辛味が絶妙なバランスで加わったもので、一口食べるとその爽やかな酸っぱさとピリッとした刺激がクセになります。タイのトムヤムクンほどハーブの香りが複雑ではなく、よりシンプルでさっぱりとした味わいであるため、ベトナム人はもちろん、日本人旅行者や駐在員にも非常にファンが多いフレーバーです。
その他のフレーバー例
圧倒的な人気を誇るエビ味以外にも、ハオハオには多彩なラインナップが存在します。チキン味やポーク味、濃厚な牛骨風味、さらにはカレー風味や焼きそばタイプなど、バリエーションは豊かです。地域や店舗によっては限定パッケージが並ぶこともあり、色々な味を食べ比べてみるのも楽しみ方の一つです。
麺の特徴
麺は細めで縮れのある油揚げ麺が採用されています。日本の一般的な袋麺よりも少し量が控えめで、ゆで時間は3分前後と短めです。食感はモチモチとしたコシを楽しむというよりは、軽くてツルツルと喉越しの良い、スナック感覚で食べられるタイプです。この軽さが、卵や野菜、肉団子などの具材を加えてアレンジする際に、スープとよく馴染む要因となっています。
ハオハオラーメンはなぜ“国民食”と呼ばれるのか?
単なるインスタント麺を超えて、なぜハオハオは「国民食」と呼ばれるまでの地位を築いたのでしょうか。
安さと手軽さ
最大の理由は、その圧倒的な安さと手軽さにあります。ベトナム現地での販売価格は1袋あたり数千ドン、日本円に換算すると数十円程度という非常にリーズナブルな価格設定です。物価の変動があっても、学生や低所得層を含むあらゆる人々が気軽に手に取れる「とりあえずこれを買っておけば安心」という存在であり続けています。
どこでも買える圧倒的な流通網
都市部の大型スーパーマーケットから、地方の山間部にある個人商店まで、ベトナム全土に行き渡る流通網も大きな強みです。家庭での消費だけでなく、街中の小さな大衆食堂や屋台でも、ハオハオに青菜や牛肉、卵を加えて調理したものがメニューとして提供されることも珍しくありません。外食文化のベトナムにおいて、プロが使う食材としても認知されています。
ベトナム人の思い出の味
多くのベトナム人にとって、ハオハオは青春時代の思い出の味でもあります。学生寮での共同生活や、兵役期間中、あるいは徹夜で勉強した夜など、お金がない時期やお腹が空いたときに食べた温かいハオハオの味は、特別な記憶として刻まれています。日本人にとってのカップヌードルやチキンラーメンのように、食べるとホッとする懐かしさと安心感があるのです。
ベトナム現地でハオハオラーメンはどこで売っている?
ベトナム旅行中にハオハオラーメンを購入したい場合、探す苦労は全くありません。
都市部のスーパー・コンビニ
ホーチミンやハノイなどの都市部であれば、Co.opmart(コープマート)、Big C(ビッグシー)、Lotte Mart(ロッテマート)、VinMart(ビンマート)といった大手スーパーマーケットのインスタント麺コーナーに行けば、必ず山積みになっています。また、Circle K(サークルK)やGS25などのコンビニエンスストアでも常備されており、24時間いつでも購入可能です。
ローカル市場・個人商店
観光客が行くような市場の食料品店や、住宅街にある「タッホア(tạp hóa)」と呼ばれる個人経営の雑貨屋でも定番商品です。店先にはハオハオが入った段ボール箱が積み上げられており、バラ売りだけでなく箱単位で購入していく地元の人々の姿をよく見かけます。
ベトナムでの買い方のコツ
スーパーや商店では、基本的に1袋からのバラ売りで購入できますが、30袋入りの箱(ケース)で買うと単価が少し安くなることがあります。旅行者であれば、お土産用に数袋をバラで買ったり、自分用に箱買いして日本へ持ち帰ったりと、目的に合わせて買い方を選ぶと良いでしょう。
日本でハオハオラーメンはどこで売っている?
ベトナムの味が恋しくなったとき、日本国内でもハオハオラーメンを入手することは十分に可能です。
アジア食材店・ベトナム食材店
最も確実なのは、東京、名古屋、大阪、福岡など、ベトナム人コミュニティが存在する地域にあるアジア食材店やベトナム食材専門店です。こうした店では高確率で取り扱いがあり、現地のパッケージそのままの状態で販売されています。インスタント麺コーナーを探し、見慣れたピンク色のパッケージやベトナム語の表記を目印に探してみてください。
業務スーパー・輸入食品系スーパー
近年では「業務スーパー」などの輸入食品に強い店舗でも、ハオハオやベトナム製のインスタント麺が並んでいるケースが増えています。また、カルディコーヒーファームや成城石井といった輸入食品店でも、店舗や時期によってはベトナムフェアなどで取り扱われることがあります。近くの店舗を覗いてみる価値は十分にあります。
ネット通販(Amazon・楽天・ベトナム系通販)
近くに店舗がない場合は、Amazonや楽天市場などのネット通販を利用するのが便利です。「ハオハオラーメン」や「Hao Hao エビ味」といったキーワードで検索すれば、すぐに見つかります。通販では1箱30袋入りのまとめ買いや、様々な味の詰め合わせセットなどが販売されていることが多いです。購入前には送料や賞味期限、そして30袋届いた際の保管場所を確認しておくことをおすすめします。
ハオハオラーメンのおすすめアレンジレシピ
そのまま食べても美味しいハオハオですが、少し手を加えるだけでさらに満足度がアップします。
王道の“追い具材”アレンジ
ベトナム現地で最も一般的なのは、野菜やタンパク質を加えるスタイルです。茹でている鍋に卵を割り入れてかき玉風や半熟にしたり、もやし、青菜、ネギをたっぷりと加えたりするのが定番です。また、ソーセージやハム、炒めた牛肉などをトッピングすれば、立派な食事になります。特に「インスタント麺+牛肉炒め+青菜」の組み合わせは、現地の食堂でも愛される黄金の組み合わせです。
汁あり/汁なしアレンジ
通常のラーメンとして食べる以外に、スープの素を少なめにしてお湯を減らし、「汁少なめラーメン」として食べるのも濃厚でおすすめです。また、麺だけを茹でて湯切りし、粉末スープを少量と油、さらに自分で用意した調味料を和えて「まぜそば(ミー・チョン)」風にするのも、暑い日にはぴったりの食べ方です。
日本で楽しむ“ベトナム屋台風”アレンジ
より本格的なベトナムの味に近づけたいなら、仕上げにナンプラーを一回しし、ライムやレモンを絞り、刻んだパクチーを散らしてみてください。これだけで香りが一気に現地風になります。辛いのが好きな方は、チリソースやベトナムのラー油「サテトム」を加えると、パンチの効いた味わいを楽しめます。
ハオハオラーメンの栄養・カロリーと注意点
美味しくて手軽なハオハオですが、食べる際には少しだけ注意点もあります。
1袋あたりのカロリー・塩分
一般的なインスタント麺と同様に、ハオハオも油揚げ麺であるため、カロリーや脂質、塩分はそれなりに高い傾向にあります。1袋あたりのカロリーは日本の袋麺と大きく変わりませんが、毎食のように食べ続けると塩分過多になる可能性があります。「たまに食べるジャンクフード」や「小腹満たし」として、バランスを考えながら楽しむのが良いでしょう。
食べ方の工夫
栄養バランスを改善するためには、やはり野菜や卵、肉などの具材を積極的に足して、タンパク質やビタミンを補うことが重要です。また、塩分が気になる場合は、粉末スープの量を調整したり、スープを全部飲み干さずに残したりするといった工夫をすることで、より健康的に楽しむことができます。
お土産としてのハオハオラーメン
ハオハオラーメンは、ベトナム旅行のお土産としても非常に優秀です。
お土産に喜ばれる理由
ピンク色の派手なパッケージはいかにも「ベトナム現地感」があり、渡した相手にインパクトを与えます。また、乾麺なので軽く、多少ラフに扱っても割れにくい(袋麺の場合)ため、スーツケースの隙間に詰め込みやすいのもメリットです。1袋あたりの単価が安いため、職場や学校で大人数に配る「ばらまき土産」としても重宝します。
持ち帰りのコツ
持ち帰る際は、袋が破れないように衣類の間に入れたり、箱買いした場合は箱ごと預け入れ荷物にしたりすると安全です。また、ばらまく際には賞味期限を確認し、帰国後は湿気ないうちに早めに配りきるスケジュール感を持っておくと安心です。
まとめ:ハオハオラーメンで“ベトナムの日常”を味わおう
ハオハオラーメンは、単なる食品を超えて、ベトナムの人々にとって生活の一部であり、心の拠り所とも言える国民食です。
その安さと手軽さ、そしてクセになる酸っぱ辛い味わいは、一度食べると忘れられない魅力を持っています。
ベトナム現地ではどこでも手に入りますし、日本にいてもアジア食材店やネット通販を通じて気軽に楽しむことができます。
まだ食べたことがない方は、ぜひ一度、定番のエビ味を試してみてください。
そして、野菜やお肉をトッピングして自分好みにアレンジすれば、自宅にいながらベトナムの日常の空気を感じることができるはずです。